広報誌「TRUTH」2024年度春夏号
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坂根嘉弘著 清文堂出版 2024年1月 354ページ 10,450円(税込)古川治, 姫野完治, 西森章子編著 一莖書房 2023年8月 294ページ 2,750円(税込)稲葉一将 [ほか] 著 自治体研究社 2023年12月 138ページ 1,430円(税込)小松久男他著 集英社 2023年10月 736ページ 4,400円(税込)日本平和学会編 丸善出版 2023年6月 778ページ 26,400円(税込)26刊行物紹介『アジアのなかの日本 日本の農業集落と経済発展』[執筆等教員] 坂根 嘉弘(商学部) 途上期の日本経済を対象に、アジア諸地域との比較を念頭に、日本の農業集落と経済発展との関係を、農民組織(徴税制度、農会財政)、産業組合、不正肥料の3つのテーマについて分析したものである。日本農業集落の「家」制度「村」社会が、途上期の経済発展のボトルネックとなるさまざまな課題(契約の不履行、ただ乗り、不正行為等)を抑制したとするのが主旨である。経済史と情報と組織の経済学、契約理論などとの接合を試みている。『英検分野別ターゲット英検1級リーディング問題 改訂版』[執筆等教員] 阪上 辰也(人文学部)旺文社編 旺文社 2023年8月 152ページ 2,420円(税込) 本書は、英検1級合格をめざす人のために、リーディング問題の攻略法と練習問題をセットにしたものになっています。加えて、覚えておくとよい単語や模擬テストも付属しています。私が執筆を担当したのは、Chapter 1の「攻略ポイント」です。リーディング問題への取り組み方、語句空所補充問題や内容一致問題を解く際に気をつけておきたいことを解説しています。また、日頃から行うとよい英語学習方法も紹介しています。『教育用語ハンドブック』[執筆等教員] 西森 章子(人文学部) 本書は、教員採用試験や教育活動上で出てくる教育用語を幅広く収集したうえで厳選し、簡潔にまとめたものです。親は子どもを教え、育てることを通して学び、人として成長します。同様に、教師も子どもを教えながら学び、教師として成長します。本書が「学校の先生になりたい」と考える学生はもちろん、人を育てる「教育職」をめざす学生、教育職に就いている若手など、「学び続け、成長する教師」に役だってほしいと願っています。『保育者・小学校教員のための教育制度論 : この1冊で基礎から学ぶ 新訂第2版』[執筆等教員] 牧瀬 翔麻(人文学部)内山絵美子, 山田知代, 坂田仰編著 教育開発研究所 2023年12月 200ページ 2,090円(税込) 毎年、大学の教育制度論の初回講義で日本国憲法第26条のクイズを出すと、多くの学生は、国民に「教育を受ける義務」があると誤答します。講義ではその後、「教育を受ける権利」にかかり外国籍の子どもの教育や不登校児童生徒の法制度上の位置づけを解説します。本書は、子どもの権利を保障する教育制度の視点から、学校制度や教育行政制度、教員制度等を解説したものです。教育制度改革の時代だからこそ、いま立ち止まって考える内容の一冊となっています。『マイナンバーカードの「利活用」と自治 : 主権者置き去りの「マイナ保険証」「市民カード」化』[執筆等教員] 門脇 美恵(法学部) 本書は、マイナンバーカードの普及を強力に推進する国家政策について、その現状を地域の実務担当者と研究者が共同して、実務と理論の両面から分析・検討します。例えば、現行保険証廃止が決定されてもなお、「マイナ保険証」の利用率は低調で、保険医の反対は強く、地方議会からも反対の意見書が提出さているのは何故なのか。今改めて、私たち一人ひとりが生活者としてマイナンバーカードの問題を考える必要があるように思います。『アジア人物史 第5巻 モンゴル帝国のユーラシア統一』[執筆等教員] 宇野 伸浩(国際コミュニティ学部) チンギス・カンについての研究書・小説・映画等は、モンゴル語の『元朝秘史』にもとづくのが普通ですが、その信憑性が疑問視されていました。そこで、より信憑性の高いペルシア語の『集史』をできるだけ使って書いたのが、この本のチンギス・カン伝です。その実像は、単に勇猛な武将ではなく、組織のリーダーとしての人望と才能があり、商業を重視し、世界に目を向けた人物でした。1195年からわずか11年でモンゴル帝国を建国します。『平和学事典』[執筆等教員] 佐渡 紀子(国際コミュニティ学部) 日本平和学会によって編纂された「読む」辞典です。本書では、276項目もの平和をめぐる論点や事象について、専門家による解説が1項目につき見開き2ページで掲載されています。戦争と和解、安全保障と抑止、戦争責任と補償、抑圧と分断といった論点に加え、平和の実現に向けた行動や平和をめぐる新たな価値観についても取り上げられます。本書は、「読む」ことで、「知る」だけではなく「考える」ことにつながっていく事典です。

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