広報誌「TRUTH」2024年度春夏号
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夏24学長や の いずみ矢野泉   広島の玄関口の再開発が進んでいます。広島駅北口は既に刷新され、南口は2025年春に大きく生まれ変わる予定です。路面電車が駅前大橋を渡り駅ビルに直接乗り入れる新しい風景を楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。 その駅前大橋の東に猿猴橋という橋があります。最初に木造の橋として架けられたのは毛利輝元の時代と言われています。その後1926(大正15)年に金物飾りの美しい鉄筋コンクリートの橋に架け替えられ、昭和の始めまで駅前の賑わいを彩るシンボル的な橋となりました。戦争中の金属回収でその華麗な姿が失われましたが、原爆の被害にも耐え、平成の時代まで市民の大切な生活道路となっていました。その橋を大正時代のデザインに復元する活動が2000年代の後半に起こります。その活動には修道学園出身者も多く関わっていました(参考『猿猴橋復元物語/山を動かす』南々社)。そして復元された現在の猿猴橋が2016(平成28)年に完成し、広島の昔と今をつなげる個性的な橋として存在感を放っています。 変わる街の風景に寂しさを覚える人もあるかもしれません。街は常に進化しており、街の姿に完成形はないとよく言われます。変わることを受け入れながらも「広島らしさ」のある街であることが大切だと感じています。 人にも完成形はありません。学生の皆さんも、一人ひとりの個性や歴史を大切にしながら、よりよい自分へと変化を続けてくださいね。10121415161819202228Hiroshima Shudo Universityvol.226 Spring-Summer03作 矢野泉しゅんぷう春風もっと知りたい、広島修道大学CONTENTSSHUnDAI 旬な修大修大人の飛翔 -活躍する卒業生沖本 春樹 さん 被爆体験伝承者修大人 -在学生紹介山下 桃佳 さん 健康科学部心理学科4年海外留学記山田 愛理 さん国際コミュニティ学部国際政治学科4年サークルインフォメーションサークルニュース/ピックアップサークル/広報スタッフインタビューShudo×SDGs生成AIを使って被災地へ必要な支援を考える2024年度入学式Campus NewsINFORMATION修大百景修大池広島にいきる修大特集進化する広島を探究する未来への探求前田 星 准教授 法学部Gallery 春

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