広報誌「TRUTH」2024年度冬号
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21佐伯仁志,高橋則夫,只木誠,松宮孝明編集委員 成文堂 2024年6月 294ページ 4,620円(税込)櫻庭総,奈須祐治,桧垣伸次編著 日本評論社 2024年9月 256ページ 2,860円(税込)生命の起原および進化学会監修/薮田ひかる,川村邦男,赤沼哲史,木賀大介,根本直人,古川善博,横堀伸一編 朝倉書店 2024年4月 300ページ 8,250円(税込)マハザド・ホジャット,アン・モイヤー編 金子書房 2024年2月 480ページ 7,920円(税込)小松久男編者代表 丸善出版 2023年6月 814ページ 24,200円(税込)船津靖 著 河出書房新社 2024年6月 224ページ 979円(税込) 法科大学院時代における刑事法の「理論と実務の架橋」をテーマとして定期的に刊行されている書籍である。拙稿「積極的一般予防の経験的基礎と規範的限界・再論」では、〈公衆の正義観念に従った処罰には犯罪予防効果がある〉ということを示す近時の(アメリカ犯罪学を中心とした)実証研究を紹介した上で、刑罰ポピュリズムの暴走を抑えるために必要な規範的制約のあり方についても考察した。 日本におけるヘイトクライムの歴史、現状、諸外国の制度、法的・政策的課題について総合的に検討した書籍である。拙稿「ヘイトクライムの規制手段としての量刑」では、日本には――国連の人種差別撤廃委員会などから懸念を示されているにもかかわらず――ヘイトクライムを加重処罰する規定がなく、専ら量刑における裁判官の裁量に委ねられていることについて批判的に検討し、量刑立法の必要性を示唆した。 本書は、学問的アプローチである研究と市民的アプローチとしての教育の協働を通して、国家間□藤に左右されない新たな日韓関係の実現に向けた日韓スタディーズの確立を目的としている。本教員は「第1章 地域から捉え直す韓国・朝鮮との歴史 - 山口・対馬・広島にあるゆかりの地を巡る」という題目で、日本各地に残るゆかりの地に直接赴き、日本と韓国・朝鮮の間に起こったさまざまな歴史をより身近に感じながら学ぶ歴史実践を紹介した。 地球における生命起源の問題は、サイエンスのフロンティアである。本事典は古典論から最新の研究まで網羅し、地球はもちろん広大な宇宙を含め普遍的な生命起源の□にせまる。全5章(1章:基礎知識・用語説明、2章:生き物の仕組みと変遷、3章:宇宙での化学進化、4章:地球での化学進化、5章:物質から情報・システムへ)、約140のキーワードについて第一線の研究者が1-2頁の読み切り形式で解説する。 友人関係がもたらす恩恵と□藤についてまとめられた、研究者だけでなく友人関係に悩む人にも役立つ書籍の翻訳本。本書の中では、児童期から老年期までの友人関係、多様な関係性(同性間・異性間、人種・民族・性的指向、ソーシャルメディア、恋愛、ペットなど)における友人関係が幅広く取り上げられている。そして友人関係にまつわるさまざまな□藤や身体的・精神的健康との関係などについて、多岐にわたる知見が提供されている。 本書は、ユーラシア大陸の中央部にあたる中央ユーラシア(中央アジア、北アジア)の地理・歴史・人物・生活・食・都市・商人・言語と文字・文学・宗教・芸術・民族・探検・日本との関わりなどについて、古代から現代までを多角的・総合的に解説した読む事典である。宇野は「チンギス・カン」「クリルタイ」「婚姻と相続」の項目を執筆している。 犬の尻尾が犬を振り回すかのように、小国イスラエルが超大国を振り回す〜。アメリカのユダヤ国家への「偏愛」の構造をユダヤ教とキリスト教の錯綜した歴史にさかのぼって考察した。①旧約の「約束の地」に象徴される両国の建国神話の類似性、②トランプ支持者に多い福音派の黙示思想、終末論〜を軸に整理した。終章でガザ戦争について書きながら、占領もテロも批判する自分の支えは国際人道法とリアリズムだと再認識した。[執筆等教員] 川村 邦男(人間環境学部)『刑事法の理論と実務6』[執筆等教員] 十河 隼人(法学部)『ヘイトクライムに立ち向かう 暴力化する被害の実態と法的救済』[執筆等教員] 十河 隼人(法学部)『日韓スタディーズ 日本と韓国をつなぐ ①新たな研究と学び』山本浄邦,金敬黙編 ナカニシヤ出版 2024年8月 274ページ 2,860円(税込)[執筆等教員] 宮内 彩希(法学部)『生命起源の事典』『友人関係の心理学 生涯にわたる多様な友情の考察』[執筆等教員]児玉 恵美(健康科学部)『中央ユーラシア文化事典』[執筆等教員] 宇野 伸浩(国際コミュニティ学部)『聖書の同盟 アメリカはなぜユダヤ国家を支援するのか』[執筆等教員] 船津 靖(国際コミュニティ学部)

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